壮絶!桜井駅乗換 暗峠経由 (大阪⇒奈良への徒歩移動)
どうも、陰キャ大学院生 たかおです。
先日、「桜井駅乗換」に挑戦してきました。
JRと近鉄の乗換ではありません。
阪急桜井駅(大阪)⇒ 近鉄桜井駅(奈良)の乗換です。
その様子をみなさんにご紹介します。
「乗換」とは
本来乗換は、「駅名が同じで隣接している別路線利用のために一度降りてそこまで歩く」ことを言います。皆さんも梅田駅で阪急から阪神に乗り換えしたり、名古屋駅でJR東海道本線からJR中央本線に乗り換えしたり、すると思います。なんだ簡単じゃん、しかし今回に限ってはそういうわけではない。
ここでいう「乗換」とは何を指すのか。界隈で有名な、アタック!東雲氏が以下の動画で定義・説明しておられます。
要は「同じ名前なんだけどめちゃくちゃ遠い駅同士を”歩いて”乗り換える!」というのが「○○駅乗換」となります。
今回私も、氏の挑戦に深い感銘を受けて、大阪府にある「桜井駅」(阪急箕面線)から、奈良県にある「桜井駅」(近鉄大阪線)への乗り換えに挑戦した、ということです。
道中の様子や、私の頑張りを伝えたいと思い、この記事を書くに至ったわけです。(自己顕示欲の鎌足*1)
経路
私が歩いた経路はこうなってます。(拡大してみていただければ幸いです。)いつも取ってるゲルの実験データと形が似てるので非常に萌える。今回のコースは最短距離ではなく、「鳥飼車両基地」と「暗峠」という場所への観光も兼ねたコースになっています。
最短距離だと観光できるところもないので、折角なら観光を優先しようということで。(単純に最短距離だと楽そうだし、峠越えというミッションを課して、もっと自分を追い込みたかったというのが大きいんですけどね)
脱落したときのためのチェックポイントを
①山田駅(阪急千里線) ②摂津市駅(阪急京都本線) ③門真市駅(京阪本線,大阪モノレール本線) ④額田駅(近鉄奈良線) ⑤南生駒駅(近鉄生駒線)⑥田原本駅(近鉄橿原線)としました。
説明と地図をリンクできればよかったのですが、Googleの利用規約でMapの加工がどこまで許されてるのか不安なので、地図を載せるだけにしておきます。分かりにくくてすみません。
5:13 阪急桜井駅発
出発です.
日の出前の住宅街を淡々と進んでいきます。
すっかり忘れていたのですが,この近くは千里ニュータウン。千里丘陵の上に建てられたというだけあって、急な上り下りが4,5 kmくらい続きます。序盤からなかなかハードです。
6:30 山田駅通過
約7 km 。ここは大阪モノレールと阪急の乗換駅となっています。
ここを過ぎたあたりから進行方向左手(東)に謎の観覧車が。
万博公園にある「Redhorse OSAKAWHEEL」という日本一大きい観覧車だそうな。
延々と住宅街が続きます。
7:21 摂津市駅通過
約12 km。このあたりで吹田市から摂津市に入っています。(それはそう)
しばらく歩くと大阪モノレール本線 摂津駅が見えてきます。ここから門真市までこのモノレールと近畿自動車道に沿って歩くことになります。
ここから大体12 kmくらいは平地が続きます。
7:50 鳥飼車両基地
約14km。この旅の寄り道ポイントの一つ。東海道山陽新幹線の主力N700だけでなく、新大阪ー鹿児島中央まで走る用のN700も。*2
新幹線車両が一列にズラーっと。これは夢か?
鉄オタの私大歓喜。あまり写真を撮り続けると不審者になるので、素早く撮って素早く去ります。しばらく冷めやらぬ興奮。
近くには大阪貨物ターミナルや、0系新幹線を展示している「新幹線公園」もありました。
さらに黙々と歩き続けると、大阪を通る最も大きな河川の一つ、淀川を通ります。
8:45 門真市駅通過
約18.5 km。ここで苦楽を共にしたモノレールの線路ともお別れ。
いよいよ歩行距離がまだ経験したことのない長さに突入。しかし案外と足は大丈夫。
しばらく近畿自動車道沿いにひたすら南進。途中で近畿自動車道と別れて東へと向かいます。
10:40 中石切町付近通過
府道168号線を東進。目の前に越えるべき山が見えてきました。生駒山地です。
思ってたより標高高くね????
しかし体力は全然有り余っているので不安は一切ありません。(”ランナーズハイ”ならぬ”ウォーカーズハイ”になっていたのかもしれないです)
初秋の空に聳える山々、ふもとに密に建てられた住宅街と相まってまさに圧巻の景色(大興奮)。
11:13 額田駅通過
ここまでで約30 km。入場券を買い、プラットホームのベンチで一休み。
この先からはいよいよ暗峠、全長約7 kmの峠越えが幕を開けます。
しばらくすると、想像を絶する光景が....
何じゃこの勾配は....(ドン引き)
毎日坂道を登って大学に通っているので自信はあったのですがこれはやばい。これまで歩いてきた20 kmが全て遊びだったかのごとくしんどい。調べたところによると、勾配は37 % *3とのこと。CMで有名になった島根の江島大橋、通称「ベタ踏み坂」の勾配は最大6.1 %。勾配の格が違う。
峠越えの道は国道308号線に指定されています。なんでも昔から奈良と大阪を結ぶ重要な道で、あの松尾芭蕉もこの道を通って奈良から大阪へと向かったとのこと。松尾芭蕉強すぎでしょ。この坂を下っていく強靭な足腰をもっていて、ついでに一句読んでしまう余裕ぶり。
強い(確信)
とかいいつつ、陰キャオタク ワイ、調子に乗って坂を全力ダッシュしてまいりました。たのしい。軽快な足取り。
歴史を感じながら登り続けます。
12:07 暗峠登頂
約32 km。暗峠 標高455 mまで登ってきました。
ふもとからの距離は大したことないですが、坂がきつすぎた。いよいよ奈良県入りです。
すぐそばにある「峠の茶屋すえひろ」さん(上の写真右のピンクの建物)で食事。カレーおいしかったです。ペットボトルが空になって死にかけていた僕に、湧水をただで詰めさせてくださったご恩は忘れません。
食事と軽いストレッチ、散策をして30分休憩。乗換しないと(使命感)。
13:32 峠のふもと着(近鉄南生駒駅周辺)
奈良側は坂が比較的緩やかだったので、歩きやすかったです。
やっと降りてきたぞ!
竜田川って聞き覚えあるなあと思ってたら、百人一首によく出てくるあの「龍田川」のことですよね。案外普通の川だった。秋になったらモミジがきれいなのかな。
しばらくはこの川に沿って、ひたすら南下します。
山越えはもうないと思っていましたが、生駒市から平群町に越えるときに再びちょっとした山越えがあります。足に少しずつ疲労がたまっていきます。
平群を「へぐり」と読むことを初めて知りました。奈良って結構初見殺しな難読地名多いですよね*7。
のどかだなあ(平群駅周辺を過ぎてから10 kmくらいコンビニを見かけなかった気がする)
15:50 大和川沿い
約47.5 km。この道を北に進むと法隆寺があるらしい。今回はこの道を南に行き、大和川を越えます。
案外と肉体的に問題なく、余裕をぶちかましていました。
17:10 田原本町内
約53 km。
青看板に「桜井」の文字が初めて現れる。溢れだす希望。
しかし、このあたりで急に足に激痛がはしる。おそらく暗峠からたまっていた疲労が症状として表れてきたのだと思います。体力はあるのに、足が痛くてしんどい。暗峠で調子乗って、全力坂登りダッシュとかするんじゃなかったと後悔。しかしこの先は平地しかなく、とてつもない痛みでも足は動いてくれました。序盤のきつさが信じられないくらい楽なコースです。
17:31 田原本町駅通過
約55 km。いつの間にか日が暮れていました。
とにかく足が、特に太ももと足の裏が、死ぬほど痛い!!
足が動かしにくくなってきたので、ストレッチを入念にしてから再開。
街灯がない道をひたすらまっすぐ。
18:25 桜井市入境
桜井市だ!!!やった!!!
いよいよゴールが近づいてきました。足が痛い以外の気持ちが消えうせていましたが、ここまでくると、リタイアするにも桜井駅まで歩かないといけない。根性で歩きます。
19:20頃、お腹がすいたので、桜井駅そばの吉野家で食事をとりました。駅から350 mくらいのところ。乗換完了より飯を優先しました。
19:59 近鉄桜井駅着
約63 km。
着きました!!!長かった!!!
やった!これで阪急から近鉄に乗り換えていけますね!
...フゥ
この写真を撮った後、一気に疲れが出て、意識朦朧として近鉄にのって帰宅しました。
総括
総移動距離: 63 km
総移動時間: 14時間46分
歩行ペースとしては10-12分/kmの中で上下していたと思います。平均時速だいたい5.2 km/hとかだったはず。終盤に大きくペースが落ちるということもなく、安定した歩きをすることが出来ました。
ちなみに色々と記録をとっていたアプリが、最後の最後でクラッシュしてしまい、正式な記録としては残せませんでした。本当に悔しいです。
若さに任せて挑戦した今回の「乗換」でしたが、普段は見ることのない景色、来たこともない土地の雰囲気や空気を感じることができて、とても楽しかったです。長距離歩いた分見どころもたくさんあったし、達成感は味わえるし、いいこと尽くめでした。
この記事を読んで「景色いいなあ」や「自分も歩ききれるか挑戦してみたい」といったように、何かしら興味を持った方、是非、この記事を参考に「桜井駅乗換 暗峠経由」挑戦してみてください。できるもんならやってみやがれぃ。
コメント残していただけると喜びます。
最後に、
この挑戦はアタック!東雲氏の存在無くして行われることはありませんでした。このような楽しい挑戦を、我々に教えてくださった東雲氏には本当に感謝したいです。ありがとうございました。(本人に伝えるすべもないのにこういうことを書くのもアレかもしれませんが)
では!
道中の写真、大放出しておきます。見ていただけると幸いです。旧型iPhoneで撮ったので画質とか手振れとかはお察しですし、逆光も結構ひどいですが..... 。
道路の間を鉄道が通っている姿は 圧巻
唐突な内輪ネタである。
モノレールと国道、高速道路2路線が交わるとんでもない領域。都会ってすごいね。
慌てて取ったため車両の顔が隠れてしまった 無念
南北朝の騒乱の時代に、戦死者の施餓鬼供養のため建てられたお堂らしい。「大阪夏の陣の戦いの折に地蔵尊の顔が行方不明となり首なし地蔵尊と通称されるようになったが不思議な事にそれから病が治るようになり参拝者常に絶え間なく繁盛した」とのこと。
石切といえばあの方ですね....
ご存じない?ハイ皆さんは大学で過ごした2年間を無駄にしました。*8
青空に近鉄車両が映えますね。みなさんは近鉄ではどの車両が好きですか?
写真には写りませんでしたが、あべのハルカスも見えました。やぱり大阪は都会。
キモオタの影が映りこむ。お詫び申し上げます。
221系と田園はよく合いますね。
緑色塗装って珍しくないですか?...近鉄の知識がないのでわかりません。
以上です。
次の次くらいから、ちゃんと化学の記事出します。多分。
では
*1:誤字ではない。奈良を経由したから、中臣鎌足に掛けようという私の高等ジョークである。寒っっむ。すいません適当でした
*2:N700系の台車には、軽量化のため等に、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を用いたものもあるらしい。台車、車体、座席など各部分の性能向上に、化学メーカーの高機能素材は欠かせないのだ。まあ台車そのものは某重工が設計してるんですけどね
*3:NAVERまとめ https://matome.naver.jp/odai/2139264628655257801
*4:どういう意味なんですかね。意味の分かる方、是非教えてください。ちなみに道中に菊は咲いていなかったです。
*5:ちなみに途中に歌碑もありました
*6:インスタはやってないのでインスタ映えがなにかは知らない
*7:平城山(ならやま)とか。穴闇(なぐら)とか。まず読めない
*8:内輪ネタなのであまり気にしないでほしい